2007年11月20日(火)
FRB、来年の著しい景気伸び悩み警戒の見方にシフト
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)は20日に発表した経済見通しで、2008年について従来見越していた以上に景気が伸び悩む可能性があるとの見方にシフトした。新たに年4回発表することになった向こう3年間の見通しによると、成長率は来年の予想レンジを1.8-2.5%とし、今年の推定レンジ2.4-2.5%から、著しいスローダウンがあり得ると警戒している格好だ。また、今回の予想は6月時点での2.5-2.75%から下方修正でもある。2009年については2.3-2.7%、2010年2.5-2.6%とそれぞれ3%より低い成長ペースを続ける見方である。
失業率予測は、2007年を4.7-4.8%と6月時点での4.5-4.75%より引き上げた。2008年には4.8-4.9%で、やはり従来4.75%前後としていたよりも高めになることを見越している。2009年の予想レンジは4.8-4.9,2010年4.7-4.9%とした。
物価については、従来から指標としている個人消費支出(PCE)コア指数で今年の推定を2-2.75%から1.8-1.9%、2008年は1.75-2%から1.7-1.9%にそれぞれ改定、そして、2009年には前年と同じ1.7-1.9%レンジを保ち、さらに2010年にも1.6-1.9%と物価安定の見方を示している。また、新たに加えるようにしたPCE全体指数では今年の予想レンジを2.9-3.0%、来年1.8-2.1%。2009年には1.7-2.0%、2010年1.6-1.9%とやはり来年以降は物価の落ち着きが顕著になることを見通している。
Posted by 直