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2008年01月17日(木)

FRB議長が議会に景気てこ入れ勧告、追加利下げの意向も示す
  [要人発言]

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日に行った下院予算委員会での証言で、景気見通しが悪化していることを理由に一時的な景気刺激策を早期に導入することを勧告した。議長は景気後退を警告しているわけではないと強調しながらも、未然に防ぐのに議会の対応が望ましいと指摘。50億ドルから100億ドルのテコ入れが妥当とした。また、財政とともに金融も刺激することがより効果的として、議会に任せるだけでなくFRBもさらなる利下げに踏み切る意向を示した。しかし、利下げの時期や金利引き下げ幅についての言及は避けた。

FRB議長が議会に景気てこ入れ勧告、追加利下げの意向も示す
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日に行った下院予算委員会での証言で、景気見通しが悪化していることを理由に一時的な景気刺激策を早期に導入することを勧告した。議長は景気後退を警告しているわけではないと強調しながらも、未然に防ぐのに議会の対応が望ましいと指摘。50億ドルから100億ドルのテコ入れが妥当とした。また、財政とともに金融も刺激することがより効果的として、議会に任せるだけでなくFRBもさらなる利下げに踏み切る意向を示した。しかし、利下げの時期や金利引き下げ幅についての言及は避けた。

FRB議長の景気に関する証言は基本的に10日に行った講演とほぼ同じだった。最近の経済指標が2008年の景気下振れリスクがこれまで以上に高まっていることを表しているとコメント。特に、エネルギー価格の上昇や株安、住宅価格の下落が個人消費に響いているとの見方を示した。また、消費のカギである雇用も12月のデータに限れば気掛かりなことを指摘。単月の数字を深読みするのを危険と忠告しつつ、今後の展開を監視する必要性にも触れた。金融市場の一段の落ち込みリスクが根強いことも取り上げた。議長はサブプライムローンに絡む損失は金額にして約1000億ドルと見通した。また、情勢の先行き次第ではさらに被害が膨らむ可能性も述べた。

議長はまた、景気見通しが不安定な一因であるエネルギー価格の上昇が消費者物価全体を押し上げたことにも認識を示した。昨年は食品の急速な値上がりもまた物価高に起因したという。インフレ見通しは比較的落ち着いているが、当局はインフレ抑制に努めると述べ、向こう2年間で落ち着くとの見方を繰り返した。しかし、情勢変化で当局の景気拡大と物価安定化の目標達成が難しくなるともコメント。特にエネルギー価格によるインパクトを挙げた。委員会からの原油価格上昇についての質問に対し、世界の需給ひっ迫が原因であり短期的な対策はないと断言。しかし、米政府が開発調査への増資や規制改定などで生産引き上げに向けて働くことができるとも述べた。

バーナンキ議長はこのほか、為替政策は財務省の責任と述べた。それでも、FRBが金利を引き下げたとしても中長期的には米景気が強含むのがドルに反映されると見通した。委員会から中国の米国債保有についてたずねられると、貿易赤字が膨れ上がった要因だが貿易不均衡が徐々に改善してきたと返答。中国が米国から資金を引き揚げる可能性は小さいとも述べた。

Posted by 直   

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