2008年06月27日(金)
5月個人消費支出は前月比0.76%増、予想やや上回る
[経済指標]
5月の個人所得は前月比1.87%増となった。政府が支給した税金還付の小切手が寄与して2005年9月以来の高い伸び。しかし、景気刺激策の効果を除くと所得はほぼ横ばいである。
給与が0.30%増え、4月の減少幅を大きく超えるプラスだった。年金等の伸び率は前月と同じ0.28%。資産所得は0.05%のプラスで、このうち配当収入は0.56%増えた一方で、金利収入は0.34%落ちた。なお、可処分所得は 3月に0.34%増だったのに対して4月は0.22%のプラスだった。なお、4月の所得伸び率は速報段階での0.17%から0.28%に改定となった。可処分所得は 4月に0.38%増(修正値)だったのに対して5月は5.68%のプラス。2割を超える減税が背景にある。
個人消費支出は 0.76%増えた。昨年11月以来の大幅プラス。市場予想もやや上回っている。非耐久財への支出が1.18%と前月の2倍近い伸び率となり、サービスも増加ペースが加速して0.72%。耐久財は0.18%減少し、これで3ヶ月連続して前月よりダウン。ただ、5月は3月や4月に比べると小幅マイナス。
貯蓄率は4.97%となり、これは1995年3月以来の高水準である。4月の貯蓄率は速報段階での0.71%から0.38%と約半分に下方修正。
物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比で0.40%上昇した。前月の伸び率0.23%と比べて上昇ペースが速まった。しかし、前年比は3.13%上昇と、前月時点での伸び率よりやや低い。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いたPCEコアは前月比0.11%上がり、4月を下回る伸び。反面、前年比は2.14%上昇し、前月時点での前年比より僅かにも高めの伸びである。
Posted by 直