2008年07月15日(火)
6月生産者物価指数は前月比1.79%上昇、予想上回る
[経済指標]
米労働省が発表した6月の生産者物価指数(PPI)は前月比1.79%上昇した。前月の1.36%から上昇ペースは一段と速まり、昨年11月以来の高い伸びである。市場予想も上回り、背景にあるのがエネルギー価格。6月は6.01%上がって、やはり昨年11月以来の大幅上昇だ。ガソリンが8.96%上昇し、暖房油は12.44%アップ。天然ガスも住居用は前月の2倍近い6.58%高。工業用は7.42%上がったが、前月よりはやや伸び悩んだ。
また、6月のPPI 上昇には食品の影響もある。1.52%上昇し、伸び率は1月に次ぎ、今年2番目の高水準。野菜、鶏卵がそれぞれ上昇に転じ、しかも1割を超える値上がりとなった。パン製品の上昇も著しく、鶏肉と乳製品、焙煎済みコーヒーがプラス転換。
一方、変動の激しいエネルギーと食品を除くコア指数は0.24%上昇した。前月と同じ伸び率で、市場予想より低い。消費財では婦人服が2ヶ月連続下がり、医薬関連が前月から下がった。反面、乗用車は2.22%上昇し、前月の約1%の下げからプラスに転じた。
資本財は全体で0.26%と前月の2倍の上昇率だが、内訳はまちまちである。農業関連機械は伸び悩み、製紙用機械が前月比横ばい。小型トラックは2ヶ月連続の値下がりであり、また前月以上の落ち込みだった。反面、油田関連やテキスタイルの機械などは前月以上の値上がり。コンピューターは下げ渋った。
PPIは前年比較すると9.06%上昇し、これは1981年6月以来の高い伸びである。コアの前年比伸び率は3.09%で、前月時点での3.04%より若干アップ。1991年12月以来の高水準だ。
Posted by 直