2008年07月29日(火)
OPECの供給はここ2、3ヶ月で50万バレル増加、ヘリル議長
[エネルギー]
OPEC議長を務めるアルジェリアのヘリル石油相は29日、訪問際のインドネシアで記者団の質問に答え、OPECはサウジの増産によってここ2、3ヶ月の間に少なくとも日量50万バレルは生産が増えたことを明らかにした。これまでの大幅な価格上昇は需給のファンダメンタルズによるものではなく、そのことは先週までの価格急落によっても示されていると指摘。需給バランスは1日で大きく変化することはなく、価格が1日や2日で 20ドルも動くのは需給を反映していないことの表れだとした。現在の価格水準は生産者にとっても消費者にとても好ましくなく、上昇は07年8月以降のドルの下落やイランをはじめとした国際情勢不安によるものとした。
在庫の問題については、ガソリンや留出油の在庫は積み増しが進んでいると指摘。北半球が需要期に入る冬に向けて供給は十分にあり、これ以上の生産増は必要ないとの見方を示した。
また、インドネシアのOPEC脱退問題については、同国は脱退することも年末に加盟期限が切れた後もオブザーバーとしてOPECにとどまることも出来ると、全ての選択肢が用意されているとした。同国はこれまでのOPEC内で重要な役割を果たしてきたし、今後も引き続きそうすることを望むとした上で、後はインドネシアの決断次第と述べた。
Posted by 直