2008年08月19日(火)
7月生産者物価指数は前月比1.21%上昇、予想大きく上回る
[経済指標]
米労働省が発表した7月の生産者物価指数(PPI)は前月比1.21%上昇した。前月の1.79%から上昇ペースはスローダウンし、3ヶ月ぶりの低い伸びである。しかし、市場予想は上回った。7月のエネルギー価格は3.06%アップ。前月の約半分の伸び率だが、年初から3番目の高水準。暖房湯が3.70% と前月に比べてペースは緩やかながらも上昇基調を維持。天然ガスは住居用と工業用いずれも9%近い値上がりで、前月以上の伸びだった。ガソリンだけは 0.16%のマイナス転落となった。
エネルギーとともに変動の激しい食品は0.28%上がった。鶏卵が2割近く落ち込み、果物と野菜も1割前後ダウン。鶏肉も下がったが、一方で清涼飲料水、魚介類、豚肉、麺製品が値上がりに転じた。パン製品は前月以上の価格上昇だ。
エネルギーと食品を除くコア指数が0.66%上がった。2006年11月以来の大幅上昇で、市場予想と比べても高い。消費財では婦人服や家電がプラス転換し、スポーツ用品と宝飾品が前月以上の値上がりだった。乗用車は1.39%上がって、伸び悩んだ。資本財の値上がり率0.78%と前月の0.26%から大きくアップ。農業関連や金属関連の機械の上昇が進み、トラックが前月の下げから上昇転換。一方、油田関連機器や事務機などの価格上昇ペースは鈍った。コンピューターの値下がりが加速し、テキスタイル用機械がマイナス転落。
PPIは前年比較すると9.79%上昇し、これは1981年6月以来の高い伸びである。コアの前年比伸び率は3.58%で、1991年5月以来の高水準だった。
Posted by 直