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2008年09月04日(木)

8月の米小売販売予想以下、消費者の慎重姿勢示す
  [金融・経済]

米小売大手各社が発表した8月の販売結果は消費者が引き続き支出に慎重なことを示した。国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データを集計したところ、8月の既存店売上高は前年同月比1.7%増加。7月の伸び率2.6%を下回り、ICSCが見通していた2%にも届かなかった。しかも、最大手ウォルマート・ストアーズの予想を上回る3%増を除くと前年比横ばいだったともいう。

ICSCのチーフエコノミストは、景気減速に加えて気温低下や降雨など天候による影響を指摘した。一方、ガソリン価格が下落基調にあるが、1ガロン3ドルまで下がらない限り、消費への効果は限定的とコメント。ガソリン一段安でも収入不安や食品価格の高騰、住宅市場の不振など悩みは尽きないと消費見通しに警戒を示しており、同氏は9月の販売が前年比2%前後の増加にとどまると予想した。

ウォルマートは食品や日用品、さらには薄型画面テレビ、健康器具などの売り上げアップで市場のシェアまでも広がったことを明かした。アナリストの間では、同社が取り入れた低価格と生活の質を高めることを強調した新しいスローガンが走行したとの評価もある。

ウォルマート以外でも低価格を売りにしている業者の結果はまずまずだった。会員制ホールセールクラブのコストコは予想こそ下回ったが、それでも9%増。同業の BJホールセール・クラブ、1ドルショップの大手ファミリー・ダラー・ストアーズも前年比プラスである。ウォルマートに次ぐディスカウントストア大手ターゲットは2.1%減少したが、市場予想ほど落ち込まなかった。しかし、ハリケーンシーズンであることを指し、9月の販売には引き続き慎重な見方も示した。

振るわなかったのは百貨店やアパレル専門店である。サックス、ノードストロムは前年割れ。ギャップは再び減少したが、市場の見通しよりは小幅マイナス。10 代に人気のアパレルチェーンでも価格で明暗分かれた。アバクロンビー・アンド・フィッチ、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズといった高めに設定した業者は減少し、値ごろ感のあるエアロポスタールが市場予想の2倍の伸びだった。

Posted by 直   

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