2008年09月11日(木)
8月輸入物価指数は前月比3.70%低下、石油製品が押し下げ
[経済指標]
米労働省が発表した8月の輸入物価指数は前月比3.70%低下した。今年に入り初めての前月割れであり、また1989年以来最大の落ち込み。主因は石油関連の値下がりだった。石油および石油製品の価格が12.08%ダウンとなり、2003年4月以来の大幅下落。また、7月分も速報段階での4.01%上昇から0.95%低下に改定となった。このため、7月の輸入物価指数伸び率は速報値で1.72%だったのが0.21%に縮んだ。
非石油は0.35%下がった。前月を下回ったのは昨年9月以来で、2006年10月以来の大幅マイナス。7月の輸入物価指数伸び率は速報段階での0.87%から0.70%に改定となった。
8 月の輸入物価を項目別に見ると、工業製品は8.39%落ちた。石油関連の値下がりによるところが大きいが、石油を除いても1.70%のマイナス。石油以外の非耐久財が下げており、耐久財が僅かにも前月比プラスだった。自動車及び自動車部品は前月と同じ0.09%アップ。自動車を除いた消費財は横ばいだった。資本財は0.11%低い。
8月の輸入物価指数は前月比で大きく落ち込んだため、前年比にしても上昇ペースが緩んでいる。それも、7月から伸び悩み。前月の報告で7月の前年比伸び率は21.65%と調査史上最高だったのが20.06%に改定となり、6月時点での伸び率より低い。また、8 月はさらに16.02%にとどまった。石油を除くと前年比較で7.46%上昇。7月時点での7.83%(速報値は8.02%)よりスローダウンである。
8月の輸出物価指数は前月から1.72%低下した。2006年10月以来のマイナス転落。農業製品は9.62%、4ヶ月ぶりに下がった。非農業製品が0.74%のマイナス。昨年7月以来で前月を下回っている。
Posted by 直