2009年02月11日(水)
12月貿易収支は399.3億ドルの赤字に縮小
[経済指標]
米商務省が発表した2008年12月の貿易収支は399億2900万ドルの赤字となった。2002年11月以来の小幅赤字。12月は前月から3.98%減少。2ヶ月連続ダウンだが、11月に3割近く縮小したのからはは大きくスローダウンである。2008年の赤字は年初からあわせて6770億9900万ドル。前年3.31%下回り、2004 年以来の小幅な年間赤字だ。なお、商務省は季節調整の修正を行ったため、2008年1月から11月の貿易赤字は全て従来推定から改定となった。
12 月の輸出が前月比5.99%減となった。5ヶ月連続ダウン。1338億400万ドルと昨年5月以来の低水準である。モノが8.57%のマイナス。カテゴリー別では、工業品が16.70%と最もきつい落ち込みで、化学品やプラスチック製品、燃料油などほぼ軒並み前月割れである。自動車関連も14.02%と 2ケタ減。飲食品・飼料と消費財、資本財も工業品などに比べるとやや鈍いペースながら前月から減った。サービス輸出は0.44%ダウン。
輸入が1737億3300万ドルと、2005年9月以来の低水準である。前月からは5.53%のマイナス。これで5ヶ月連続ダウンだが、前月の約半分のマイナス幅で、減少がスローダウンした格好である。モノが6.68%とこちらも前月の半分近い減少幅。輸出同様に全てのカテゴリーが前月を下回り、このうち最も大きく落ちたのが工業品。11.55%減り、主因はエネルギー関連だ。
原油だけで季節調整前にして8.51%%減少。買い付け規模自体は前月から18.31%増えて、日量1031万7000バレルだった。しかし、単位価格が2ヶ月連続して2割を超える下落となり、49.93ドルと 2005年12月以来の低水準を更新したことから輸入は金額ベースで減少した。原油は季節調整後でも落ち、また石油製品から天然ガスとエネルギー関連、金属類、化学品などほぼ全ての工業品が前月を下回っている。このほか、自動車関連が9.35%、6ヶ月連続減少。資本財ではコンピューターや通信関連が振るわず、消費財ではアパレル、家具、宝飾品などの減少が目立った。サービス輸入は0.38%減った。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比8.06%増の432億9300万ドルだった。石油関連が28.07%のプラス。しかし、非石油は3.97%減少した。
国別で赤字最大の対中国が198億8000万ドルとなった。前月の230億5700万ドルから縮小。カナダとのギャップ燃え前月より縮んだ。反面、対日は 49億7100万ドルから52億7200万ドルに膨らみ、対メキシコも前月から拡大。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は46億6300万ドルと、前月の56 億1400万ドルからダウン。ナイジェリア、ベネズエラに対する赤字が縮小し、しかし、サウジアラビアとの不均衡は進んだ。
Posted by 直