国際エネルギー機関（IEA）は11日に発表した月報で、2009年度世界石油需要を日量8,470万バレルと推定、前月から57万バレル下方修正した。OPECの1月の生産量は日量2,900万バレルと前月から95万バレル減少、一方加盟国の生産余力は日量440万バレルに増加している。12月時点でのOECD諸国の在庫は26億7,300万バレル、消費の57日分をカバーしている。

需要

2009年度世界石油需要は日量8,470万バレルと前月から57万バレルの下方修正。IMFが世界のGDP見通しを0.5%の成長に引き下げたのが背景にある。前年比では100万バレル、1.1%の減少、08年、09年と2年連続で需要が落ち込むのは1982年と83年以来となる。

供給

1月の世界石油生産は日量8,520万バレルと前月から52万バレル減少、そのほとんどはOPECの減産によるものとなっている。非OPEC諸国の生産は2008年が2万バレル、09年が11万バレルそれぞれ前月から引き下げられた。1月のOPEC産油量は日量2,900万バレルと前月から95万バレル減少、一方加盟国の生産余力は日量440万バレルにまで増加した。2009年のOPECに対する石油需要（Call on OPEC）は日量2,880万バレルと前年から170万バレル減少する。

在庫

12 月のOPECD諸国の石油在庫は26億7,300万バレルと前月から2,010万バレル減少。もっとも10-12月期では暖房需要期にもかかわらず、製油所稼動率の低下によって日量17万バレルのペースで在庫積み増しが進んだ。在庫は消費の57日分をカバー、前年に比べ4.5日多くなっている。

製油所稼動

1-3月期の製油所稼動見通しは日量7,190万バレルとこれまでより30万バレルの引き下げ。米国の日本で製油所の定期点検が実施される他、中国をはじめとしたアジア諸国の稼動が前年比で日量80万バレル減少するのが主な要因。