2009年03月10日(火)
FRB、来年の経済成長局面入りのシナリオ繰り返す
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は9日にワシントン市内で講演し、改めて景気回復に金融システムの安定化が欠かせないとの見解を示した。これは先月の定例議会証言でのシナリオを繰り返した格好である。景気が立ち直るのは確実として、問題はタイミングであると指摘。FRBやオバマ政権の対策が奏功して銀行が落ち着けば、今年終わりに景気後退が終わり、2010年に成長局面となるとした。
バーナンキ議長は特に景気回復に有力金融機関の重要性を訴えた。このため、大手銀行を破綻させるわけにはいかないと強調。銀行救済に努める移行を繰り返した格好であり、また最近の一部議員による銀行破たんを容認する発言に向けた反論ともいえる。米財務省は銀行の資産査定(ストレステスト)を開始したが、議長はその間もリスクの高い企業の監視を高め、体質強化に向けた措置を講じているとも述べた。また、注入した公的資金による効果も評価している。
Posted by 直