2009年06月29日(月)
IEA、中期アウトルックで世界石油生産、需要見通し共に下方修正
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は29日に発表した中期エネルギーアウトルックで、2014年までの世界需給見通しを生産、需要共に下方修正した。世界石油需要は2009年以降、世界経済の回復次第で年率0.4%から1.4%の間で増加すると予想、2014年には日量8,5000万バレルから8,900万バレルに達するとした。平均的な経済予測シナリオに沿うと2013年には日量8,790万バレルとなる見通しで、これは昨年12月の推定から335万バレル、昨年7月の推定からは624万バレルの下方修正となる。
世界の石油生産能力は2014年までに日量420万バレル増加すると推定、昨年12月に550万バレルと増加するとしていたのから引き下げた。このうち OPECの生産能力は170万バレル増加と前回の320万バレルから下方修正、需要の減少や開発契約の見直し、資金不足や地政学リスクの高まり、そして資源の国有化の動きが強まっている事が引き下げの背景にあると指摘、サウジやUAE、アルジェリア、リビア、イラク、アンゴラでは生産能力は増加するものの、他の加盟国の減少で相殺されるという。
非OPEC産油国の生産能力は前回日量150万バレル増加するとしていたから、40万バレル減少との見方に修正。旧ソ連邦とカナダのオイルサンドからの生産見通しの引き下げが大きく、最近の開発計画の中止や延期によって、最低でも200万バレルは影響を受けたとしている。
Posted by 直