米議会予算局（CBO）は25日、2010-2019会計年度の財政赤字が7兆1370億ドルになるとの見通しを発表した。景気回復とインフレ抑制を見越して従来の9兆1000億ドルから下方修正したという。

9月に終わる2009会計年度の赤字は1兆5870億ドルと見通した。過去最高を更新の見方。2010年度も引き続き1兆ドルを超えるのを予想している。ただ、1兆3810億ドルと前年度を下回り、2013年度まで縮小見通しを示した。

財政赤字については米行政管理予算局（OMB）もまた25日に最新版を発表した。OMBも2009年度に1兆5800億ドルの赤字と、記録を塗り替えるのを見通している。ただ、2010年度から2013年度にかけて赤字幅が小さくなることを見越しながらも、2010年度に1兆5020億ドル、2011年度には1兆1230億ドルと向こう3年間続けて1兆ドル台で推移の見方だ。向こう10年間の赤字幅も7兆1070億ドルから9兆500億ドルに上方修正。

OMBは2009年（暦年）の実質国内総生産が前年比2.8%減少し、2010年に2%増加に転じると予想した。また失業率は2010年半ばから下げ局面に入る前に10%を超える見方も示唆。