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2009年10月02日(金)

9月非農業雇用数は前月から26.3万人減少、予想以上の落ち込み
  [経済指標]

米労働省が発表した9月の非農業雇用数は前月比26万3000人減少した。昨年1月から21ヶ月連続ダウン。しかも、前月の20万1000人を超えるマイナスで、市場が予想していた以上の落ち込みである。今年1月に1949年10月以来最大の落ち込みを記録してから減少数の縮小が続いていたのも一服の格好だ。なお、8月は速報の21万6000人よりやや小幅の減少、7月の減少数が従来推定の27万6000人から30万4000人にそれぞれ改定となった。

9月の雇用は民間だけで21万人減となった。政府雇用が5万3000人減少したために、民間雇用は全体以下の前月比マイナス。それでも、前月の18万2000人(修正値)より多い。民間雇用もまた昨年1月から増加したことがない。

鉱業や建設を含めた製造全体の雇用が11万6000人ダウンとなった。前月を下回る減少で、このうち鉱業が1000人と昨年11月以来の小幅マイナス。製造業だけなら5万1000人減り、こちらは昨年7月以降最小の減少になる。耐久財が4万3000人と昨年7月以来、非耐久財は8000人と昨年8月以来の小幅減少をそれぞれ記録した。

製造業の内訳をみると、大勢が前月を下回った中で改善した業種も限定的ながらある。耐久財では家電が1000 人増。昨年7月以来のプラス転換であり、また昨年4月以来の大幅プラスだ。通信機器は7ヶ月連続減少にブレーキがかかって9月は前月比横ばい。非耐久財なら、テキスタイル製品が400人増でちょうど一年ぶりの前月比プラスとなり、石油製品は300人、5ヶ月ぶりの増加だった。

建設は6万4000人減った。27ヶ月連続ダウンとなり、また減少数は前月より4000人多い。住宅建設で7400人減とやはり前月以上の落ち込み。商業用が1万3000人、2月以来の大幅マイナスだった。

サービス業は14万7000人落ちた。8月のマイナス幅6万9000人(修正値)の2倍を超える。政府の減少分を差し引いて9万4000人に縮小だが、それでも前月の5万人以上の減少だ。セクター別でも前月よりマイナス幅拡大が少なくない。小売りは 3万8500人落ち、このうち自動車ディーラーは政府の新車買い換え奨励プログラム終了を反映して7100人のマイナス転落。飲食品店、ガソリンスタンド、家具など小売の大勢が前月割れだ。ただし、衣料品店だけは1600人増え、これは昨年3月以来の増加である。

輸送・倉庫もセクター全体で前月に横ばい近かったのから1万5400人減少と悪化した。教育は1万6900人落ちた。2ヶ月ぶりの減少で、また昨年9月以来の大幅ダウンである。医療関連は増加基調を維持しているが、ソーシャルサービスも含めて前月の約半分の2万500人増にとどまった。ホテル・外食サービスは2万4500人ダウン。6ヶ月ぶりの大きな落ち込みである。

金融関連は1万人、昨年7月以来の小幅減少だった。銀行、証券が前月から変わらず、不動産は 5500人増と2006年11月以来の大幅プラスに改善だ。情報が横ばいで、昨年3月から今年8月までの連続減少にブレーキがかかったことになる。プロフェッショナルサービスは8000人減り、これは昨年4月以来最小マイナス。このカテゴリーに入る短期派遣は1700人減少した。昨年1月から前月比プラスになったことはないが、9月のマイナス幅は前月より約5000人縮んで、4ヶ月ぶりの小幅マイナス。ゴミ処理サービス、技術コンサルティング、建築関連は増加した。美術・娯楽は1万5500人、2006年10月以来の大幅増。

政府雇用は5ヶ月連続減少である。連邦政府で6000人、地方自治体が3万7000人とそれぞれ前月以上にダウン。州政府は1万人減に転じた。

週間平均労働時間は33.0時間だった。前月から0.1時間減り、6月に記録した過去最少に戻った。市場予想とも一致。時間あたり賃金は18.67ドルだ。前月比0.05%上昇で、予想以下の伸び。前年と比べて2.53%、2005年1月以来の低い伸びである。

Posted by 直   

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