2009年10月12日(月)
2009-10年の米GDP上方修正・NABEエコノミスト見通し
[金融・経済]
全米ビジネス経済協会(NABE)は12日、エコノミストの米景気見通し調査最新結果を発表し、2009年と2010年の実質国内総生産(GDP)予測が上方修正となったことを明かした。44人のエコノミストによる2009年GDP予測は年平均2.5%減。5月時点での 2.8%減から改定。また2010年のGDP予測が2.0%増から2.6%増に引き上げとなった。
調査では、エコノミストの8割が景気後退は終わり、拡大局面に入ったとみているとのことだ。ただ、雇用不振と巨額な財政赤字のために成長ペースは緩慢との見方が大勢としている。失業率予測は来年にかけて上方修正となり、このうち今年10-12月期及び来年1-3月期に10.0%に上がる見通し。来年4-6月期以降に下がるものの、ペースは鈍いとの見方だ。
経済の3分の2を占める個人消費支出の見通しについて2009年は0.4%減から0.8%減に引き下げとなった。2010年には1.6%増と改善の見方に変わらないが、これも前回調査での2.1%より低いの伸びである。住宅投資は2009年に21.2%減と小幅下方修正であり、反面、2010年には 5.1%増から8.3%と見通しは引き上げ。
企業の設備投資になると、建物には2009年分が従来の18.0%減とみられる。しかし 2010年に4.9%と前年はもちろん、5月時点での5.1%よりも小さいマイナス幅の予想に改定となった。機材・ソフトウエアについては、2009年の減少幅が従来推定より僅かに狭まって21.1%、2010年分は5.1%増から8.3%増に改定となった。
2009 年の貿易赤字幅が下方修正だ。従来予測は3210億ドルだったのに対して3472億ドル。2月の調査時以上の赤字でもある。2010 年には3618億ドルに拡大と予想。やはり5月時点での予測3452億ドルも上回る。
物価については、個人消費支出(PCE)物価コア指数を10-12月期ベースでみて2009年に前年比1.4%上昇、2010年には1.5%上昇見通しでそれぞれ据え置き。
Posted by 直