2009年11月17日(火)
10月PPI0.29%上昇で予想下回る伸び、コアは予想以上の低下
[経済指標]
米労働省が発表した10月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.29%上昇した。2ヶ月ぶりのプラス転換だが、伸び率は予想を下回る。変動の激しいエネルギーと食品除いたコア指数が前月から0.58%下がった。2ヶ月連続ダウンで、また下げ幅は前月から拡大。市場が予想していた以上の低下でもある。
エネルギーが1.59%上昇した。ガソリンが1.93%、暖房油は1.18%それぞれアップ。天然ガスも高く、エネルギー関連はほぼ軒並み9月の低下から反転した格好になる。食品は1.61%上昇した。野菜が24.2%と激しい値上がりとなり、果物や卵、魚介類、加工済み七面鳥、乳製品もそれぞれ大きく上がった。前月比プラスの製品が大勢の中、牛肉や油類、精米などは下げた。
コア部分では、消費財ならタイヤや宝飾品が2%を超える上昇となり、アパレル、靴も上がった。しかし、乗用車は0.53%下げ、3ヶ月ぶりのマイナス転落。資本財が0.70%、2ヶ月連続低下となり、主因は小型トラック。ちょうど3年ぶりに5%以上の落ち込みを記録した。建設機器や発電機、印刷機、通信機、コンピューターなどは限定的な値下がり。
中間財が0.34%上がった。3ヶ月連続アップで、また伸び率は前月の2倍。しかし、コアなら0.17%、5ヶ月ぶりに下げに転じた。原材料は5.42%上がり、昨年5月以来の大幅プラスだ。コアで0.55%上昇。7ヶ月続けて前月から上がったが、10月はこの間で最低の伸びである。
PPI は前年比較すると1.91%下落した。前年割れは11ヶ月連続。ただし、前月時点での4.72%ダウンより著しく下げ渋って、2月以来の小幅マイナスとなった。コアは0.71%上昇し、これは2003年11月以来最低の伸びになる。
Posted by 直