2008年10月14日(火)
金融市場への信頼回復が最優先・FRB議長寄稿
[要人発言]
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は14日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿し、政府と議会がまずしなければならないことは金融市場への信頼を取り戻すことと記した。「回復に向けた下準備」と題した論調では、過去同様に、現行の問題の根源は投資家や消費者一般による金融機関や市場に対する信頼の欠乏と指摘。この結果、消費者や企業に影響が広がったといい、金融市場の安定かなくして経済は機能しないとコメントしている。
バーナンキ議長は、同日にFRBや財務省など金融当局が発表した金融対策の効果に自信をみせ、また、米国だけでなく世界的に対応していることを評価した。一方で、将来の問題回避のためにも長期的な改革に着手する必要と強調している。包括的な管理システムの見直し、この2年間で表面化した規制状況に関するギャップに焦点を当てなければならないと指摘した。
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2008年10月07日(火)
FRB議長、景気見通しの悪化理由に早期利下げの可能性示唆
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は7日の講演で、当局の金融政策を緩和方向にシフトさせる可能性を示唆した。最近の経済指標や金融市場の混乱で景気見通しが悪化し、下振れリスクも高まっていることを示唆し、そう切り下げを検討するかもしれないという。米連邦公開市場委員会(FOMCは今月28-29日に会合を開くが、議長は特にこの会合での政策決定や討議の行方を見通すことはなかった。
バーナンキ議長は金融危機の影響により来年にかけて経済成長が抑制されることに懸念を示した。消費者の融資が限定的であり、クレジットカードの利用上限引き下げ、自動車ローンを拒否する例も増えていることなどを挙げている。議長はまた住宅問題も取り上げ、このほか雇用や設備投資についても慎重な見方だった。金融危機を乗り切るために可能である措置を全て講じる意向も示した。
バーナンキ議長は景気とともに足元の物価についても慎重姿勢だった。インフレ懸念が根強いといい、先行き不透明感も残るとコメント。ただ、国内外の景気減速でエネルギーや食品、商品の値下がり基調が続くことを見通し、インフレ見通しに改善サインがあることも認識。数四半期後に著しいインフレ鈍化もあり得るとした。
Posted by 直
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