2008年10月16日(木)
ストラテジーグレイン、EU穀物生産見通し一段と引き上げ
[穀物・大豆]
ストラテジーグレインは16日に発表した月次市場報告で、2008/09年度の欧州連合(EU)穀物生産推定を一段と引き上げた。前回報告での3億500万トンから3億860万トンに改定し、これは前年比20.5%増加の見方である。
上方修正の理由としてポーランドとチェコ、英国の軟質小麦がこれまでの推定を上回るためという。この結果、作物別で最も規模の大きい小麦生産は前年比 24.9%増の1億3950万トンの見方。前月時点での1億 3760万トンより1.4%多い。ただし、初めて品質調査を行った結果、たんぱく質の含有率が前年度より低いとも指摘した。コーン生産については前回報告での推定から30万トン上方修正して6040万トンとした。前年から26.1%増をみている。
ストラテジーグレインはこのほか、EUの小麦輸出見通しを若干引き下げたという。世界的に製粉用の需給は逼迫しているが、飼料向けでだぶつきがあり、価格差も考慮しての下方修正という。EU産の競争力が高まるには、他国産に比べて1トン15ユーロ前後下がる必要があるという。
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非OPEC諸国にも減産を呼びかける、イランOPEC代表
[エネルギー]
イランのハティビOPEC代表は16日、ダウジョーンズの電話インタビューに答え、OPECが来週24日に緊急総会の前倒しを決定したことについて、総会でどのような決定が下されるかは不明としながらも、幾つかの国は減産を主張していると述べた。また非OPEC産油国が OPECの決定に同調すれば目的は早期に達成されると主張、非OPEC諸国にも減産を呼びかける意向を示した。非OPEC諸国の中ではロシアの動向が鍵を握るとする一方、スーダンやノルウェー、メキシコなども同調する可能性があるという。
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OPEC、今月24日に緊急総会を開催、11月の予定前倒し
[経済指標]
石油輸出国機構(OPEC)は16日、来月18日に予定していた緊急総会を今月24日に前倒しして開くことを明らかにした。このところの石油価格急落を受け、早急な対応策が必要との判断によるものと思われる。
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10月フィラデルフィア連銀指数はマイナス37.5、予想以上の大幅低下
[経済指標]
フィラデルフィア連邦準備銀行が発表した10月の企業景況感指数はマイナス37.5となった。1990年10月以来の低水準。市場予想も大きく下回った。 10月は9月のプラス3.8から40ポイント強落ち込んだことになり、これは調査史上最大の前月比マイナス。ゼロから下回る分が大きくなるだけ景気に対する悲観ムードが強まっていることを意味するが、10月の指数は景況感が激しく冷えたことを示すデータである。
10月は活動別にも軒並み振るわなかった。新規受注がマイナス30.5と1980年4月以来の低水準である。出荷は2001年2月以降みることのなかったマイナス18.8。いずれも前月にゼロを上回っていたのからマイナス転落でもある。雇用はマイナス18.0。7ヶ月連続してゼロを下回り、また10月は2001年12月以来の水準に低下だ。受注残はマイナス27.5で、1996年1月以来の水準に落ちた。納期は前月のマイナス5.1から2001年8月以来となるマイナス20.2にダウン。在庫はマイナス22.3で、昨年10月からマイナス圏での推移が続いている。
生産コストを示す支払い指数が前月の31.5から7.2に大きく下がり、これは2003年7月にマイナス0.4をつけて以来の低水準だ。販売価格を示す受取り指数は5.3。やはり前月の15.5から大幅ダウンで、昨年9月以来の低水準。
向こう6ヶ月の見通しを表す指数がマイナス4.2となった。7ヶ月ぶりにゼロを割った。活動別でも揃って縮小を見越していることを示す水準だ。新規受注がマイナス3.6で、今年2回目のマイナス転落。出荷はマイナス12.3となり、1979年8月までさかのぼる低さである。雇用はマイナス12.8。1998 年7月以来の低水準だ。設備投資は3月以来となるマイナス2.0に下がった。受注残、納期もマイナス圏に落ち、在庫は取り崩しが進む見通しを示している。
支払い見通し指数が9月の41.7から14.5に4ヶ月連続で下がり、2001年11月以来の低水準だった。受取り見通し指数は28.9から8.9、2003年5月以来の水準に下がった。
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9月鉱工業生産指数は前月から2.81%低下、予想を超える落ち込み
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)が発表した9月の鉱工業生産指数は前月比2.81%低下して107.25となった。1974年12月以来の落ち込みである。予想大きく超えるマイナス。ただし、FRBはハリケーン「グスタフ」と「アイク」によってメキシコ湾のエネルギー生産が落ち込み、製造業でも影響があったことを指摘した。また、航空機メーカーのボーイング従業員ストライキが鉱工業生産全体を0.5ポイント削減したと推定している。
鉱工業生産はこれで2ヶ月連続して下がった。ただし、8月は速報段階での1.14%から0.96%にやや鈍い下げに改定となった。
製造業が2.66%と前月以上に下がった。非耐久財が2.86%、耐久財2.46%それぞれダウン。最も落ち込みがきつかったのはボーイング要因からの航空宇宙と、ハリケーン絡みの石油。そのほか、耐久財なら機械や木製品、非耐久財で科学、プラスチック・ゴム製品の下げが目立っている。前月に1割強落ちた自動車関連がプラス転換した。
鉱業は7.78%落ち、製造業以上に前月からダウンである。公益は2.15%上昇に転じた。ただし、電力が2%以上の伸びになったのが背景にあり、天然ガスはほぼ横ばい。
設備稼働率は76.43%となった。2003年10月以来の低水準で、市場予想と比べても低い。なお、8月の稼働率は速報段階での78.69%から78.73%に改定となった。
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2008年10月15日(水)
全ての地区で景気弱含み・FRBベージュブック
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)は15日に発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、全ての地域において9月に景気が弱含んだとの判断を示した。前回の報告ではまだ地域によって安定化していたことを記していたが、活動の縮小が全国的な傾向になったことを認識した格好である。またこの日の報告では、一部連銀から地元の経済見通しが非常に悲観的になっているとの指摘もあったことを取り上げた。
今回のベージュブックは10月6日までに収集した情報データをもとにシカゴ連銀が取りまとめた。10月28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での金融政策決定における討議資料となる。
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インドコーン輸出禁止期限切れ、延長は見送り・地元報道
[穀物・大豆]
インドのコーン輸出禁止が15日で期限切れとなり、政府は規制期間の延長を見送ることに決めたと報じられている。輸出禁止は国内物価上昇を抑えるために7月3日に発効した。
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インドの10-12月期金輸入は前年同期とほぼ同水準に、WGC
[メタル]
ワールドゴールドカウンシル(WGC)のインド担当幹部は15日、同国の10-12月期金輸入は前年同期とほぼ同じ水準になるとの見通しを示した。他の資産の損失が大きく膨らんだことを受けた資金の移動が主な要因という。前期は83.9トンの輸入があった。10月28日のディワリに向けて消費が増えるかもしれないとも述べた。また、需要の増加はほとんどがETFか金貨によるものという。ディワリはヒンドゥー教最大の祭礼で、この期間に年間の3割に当たる金の消費があるとされている。
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9月小売売上は前月比1.16%減少、予想以上のマイナス
[経済指標]
米商務省によると、9月の小売売上高は前月比1.16%減少した。3ヶ月連続減少し、2005年8月以来の大きな落ち込み。市場が予想していた以上の前月比マイナスでもある。また、8月の減少率は速報段階での 0.27%から0.45%に改定。
9 月はほとんどの項目で前月を下回り、中でも落ち込みがきつかったのが自動車および部品で3.75%だった。自動車関連を除くと0.60%減少にとどまり、 8月の0.91%ダウン(修正値)からペースが鈍った格好になる。自動車に次いで振るわなかったのが家具・家庭用品の2.33%減少。衣料品は2.30% 減った。総合小売店は0.45%のマイナスだが、百貨店に限れば1.49%と大きく落ちている。電気製品、スポーツ用品・趣味・音楽も1%以上のマイナスだ。
前月から増加したのは健康関連で、0.44%増えた。ガソリンスタンドも0.07%のプラスである。ガソリンを除いた小売売上高が全体よりやや大きなマイナスになり、ガソリンと自動車関連を除いて前月を約0.7%下回った。
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OPEC、世界石油需要見通しを下方修正
[エネルギー]
石油輸出国機構(OPEC)は15日に発表した月報で、08年の世界石油需要見通しを日量8,645万バレルと前月から34万バレル引き下げた。金融危機の拡大によって先進国の需要が更に伸び悩むと見られているのが主な要因。09年度の需要も45万バレル下方修正、ニチイ漁8,721万バレルとした。前年比での伸びは08年が74万バレル(0.86%)、09年が76万バレル(0.88%)。
非OPEC諸国の供給は08年が日量4,974 万バレルと前月から20万バレル、09年が5,070万バレルと11万バレル引き下げられた。ハリケーンの影響で北米の生産見通しが引き下げられたほか、旧ソ連邦や南米の生産が下方修正されているのが目立った。OPECの9月産油量は日量3,215.7万バレルと前月から30.7万バレル減少。サウジの生産が11.3万バレル減ったほか、イラクが12.9万バレル、アンゴラが10万バレル減ったのが目立った。一方、リビアは4.8万バレル、ナイジェリアは 5.1万バレル生産が増えた。
OPECへの石油需要は08年が日量3,201万バレルと1万バレルの小幅引き上げ。09年は3,114万バレルと19万バレル引き下げられた。
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