2008年10月30日(木)
IGC、08/09年度世界小麦およびコーン生産見通し引き上げ
[穀物・大豆]
国際穀物理事会(IGC)は30日に2008/09年度世界穀物需給の月次報告を発表し、生産見通しを引き上げた。北半球では収穫が完了間近となっており、多くの生産国において予想していた以上のイールドとコメント。アルゼンチンやオーストラリアの不振を相殺するとの見方も示している。IGCは、小麦生産を前月時点での6億7600万トンから6億8300万トンに上方修正し、前年比12.0%増加をみている。
2008/09 年度の世界小麦消費見通しも一段と非引き上げた。前年比6.0%増の6億5100万トンを見越しており、これは前回報告より500万トン多い。貿易でも前月に続いてさらに100万トン引き上げ、1億1700万トンとした。イランとサウジアラビアが国内の不作を補うために輸入を増やす見通しという。期末在庫は300万トン引き下げて1億5000万トンと予想。ただし、下方修正でも前年度の1億1800万トンから積み増しが進む見方は変わらない。
2008/09 年度世界コーン生産見通しを200万トン引き上げ7億7300万トンとした。ただし、前年比では1.8%と減少の見方を維持しており、これはアルゼンチンで大豆に乗り換える動きが出ているほか、干ばつの影響もあるとしている。コーン消費も200万トンの上方改定。前年から1.9%増えて7億9000万トンとなるのを見込んでいる。
半面、コーン貿易を前月報告で見ていたより100万トン減らして8600万トンとした。前年度の1億トンからダウンの見方。期末在庫は前年度の1億2800万トンから1億1100 万トンに縮小をみている。前月報告時の1億900万トンから引き上げた。
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現在の原油価格は受け入れられない、イラク石油相
[エネルギー]
イラクのシャハリスタニ石油相は30日、ヨルダンのアンマンで開かれたIMFの会議後に記者団の質問に答え、現在の原油価格は受け入れられるものではなく、OPECはこの先更に価格が下がることを決して許さないと、価格維持に強い決意を持て臨む意向を明らかにした。受け入れ可能な価格水準については、個人的に思うところはあるがメディアには話さないと明らかにしなかった。12月の総会で追加減産を行うかについては、今後の国際市場における需要次第とし、需要動向によっては減産もあり得るとの立場を示した。
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7-9月期GDPは前期比0.25%減少、予想以下のマイナスに止まる
[経済指標]
米商務省が発表した7-9月期実質国内総生産(GDP)速報値は前期比0.25%減となった。3四半期ぶりのマイナス成長となり、また2001年7-9月期以来の落ち込みである。しかし、市場予想ほど減少はしなかった。
マイナス成長の背景にあるのが経済の3分の2を占める個人消費である。7-9月期には3.13%減少し、これは1980年4-6月期以来の大幅ダウン。耐久財が1987年1-3月期以来となる14.10%のマイナスで、このうち自動車および部品が25.59%落ちた。非耐久財は6.45%ダウン。1950年 10-12月期に8%以上の減少を記録したのに次ぐマイナス幅だ。食品8.63%からエネルギー製品6.94%、衣料品11.03%など広範囲にわたって前期を下回っている。サービス支出は1991年4-6月期から連続プラスを維持したが、0.60%とこの間で最も低い伸びだった。
企業の設備投資は0.97%落ちた。2006年10-12月期以来の前期割れ。機械・ソフトウエアが5.50%ダウンである。反面、建造物は7.86%と鈍いペースながらも増加した。住宅投資は19.12%ダウン。4-6月期に13.28%と前期以下の減少にとどまったのから、落ち込みが速まった格好である。
輸出が5.90%と前期の半分以下の伸び。モノが7.47%、サービス2.30%とそれぞれ前期を下回る増加率だった。輸入は4四半期連続して減少したが、前期の7.25%から1.88%と大きくスローダウンした。モノが前期の半分にも満たない2.86%減にとどまり、サービスは3.57%の増加に転じた。貿易赤字の縮小ペースは前期より落ち、このためGDPへの寄与度は2.93ポイントから1.13ポイントに下がった。
在庫投資の取り崩しペースが前期より著しく鈍った。GDPには0.56ポイント寄与。プラス貢献となったのは昨年7-9月期以来である。このうち、非農業部門の在庫投資もプラス要素に転じ、0.65ポイントの寄与度となった。
政府支出が5.84%増加した。2003年4-6月期以来の高い伸び。連邦政府の支出は防衛での拡大を反映して13.81%とやはり2003年4-6月期以降見ることのなかった大きな増加だった。地方政府は1.42%とやや伸び悩んだ。
物価上昇率については、個人消費支出物価指数(PCE)が1990年1-3月期以来の高水準となる5.40%だった。エネルギーと食品を除いたコア指数 2.87%で、こちらは2006年4-6月期以来の高い伸びだ。前年同期と比較すると全体指数が4.39%上がり、コア指数2.45%の上昇。いずれもペースが速まった。
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アングロゴールド・アシャンティの7-9月期金生産は前期比1.0%増
[メタル]
南アフリカの産金大手アングロゴールド・アシャンティが発表した四半期レポートによると、同社の7-9月期金生産は126万5,000オンスと前期比で1.0%増加した。年初から9ヶ月間の累計では371万4,000オンスと前年同期を9.1%下回っている。
産金コストはキャッシュコストが1オンスあたり486ドルと前期比で12.0%上昇、年初からの9ヶ月間では451ドルと前年同期比で32.3%上昇している。キャッシュコストは10-12月期に460ドルまで下がるとの見通しを示している。また9月末時点でのヘッジポジションは578万7,240オンス(180.0トン)と6月末時点から75万オンス減少した。
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2008年10月29日(水)
FOMC、0.5ポイント利下げ実施
[金融・経済]
米連邦公開市場委員会(FOMC)は29日、短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.5ポイント引き下げ年1.0%とすることを発表した。全会一致の決定。FOMCは8日に欧州との協調利下げを行い、本日のさらなる金融緩和の結果、FF金利は 2004年6月に0.25ポイントの利上げを行う前以来の低水準となった。
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ゴールドフィールズ社の7-9月期金生産は前年から19.1%減少
[メタル]
南アフリカの産金大手ゴールドフィールズ社が29日に発表した四半期レポートによると、同社の7-9月期金生産は79万 8,000オンスと4-6月期から7.7%、前年同期からは19.1%減少した。減少の主な要因は南アフリカの鉱山における安全面強化に伴う操業の一時停止などによるもの。産金コストはキャッシュで1オンス617ドルと前期から22.95、前年同期からは43.2%上昇した。
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OPEC追加減産を支持する、ベネズエラ大統領
[エネルギー]
エクアドルを訪問中のベネズエラのチャベス大統領は28日、コレア大統領との会談後に記者団の質問に答え、石油価格が今後も下落を続けるようなら、OPECは新たな減産で合意する必要があると述べ、追加減産を支持する姿勢を示した。
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中国人民銀行、9月以降3度目の利下げを決定
[金融・経済]
中国人民銀行は29日、預金と貸出の基準金利引き下げを発表した。1年物の預金金利はこれまでより27bp引き下げられ年3.60%、貸出金利もやはり 27bpの引き下げで年6.66% となる。新らしい金利は30日から適用される。また、3年物の預金金利は35bp、5年物は45bpそれぞれ引き下げられた。利下げは今年9月以降3回目で、国際金融危機による国内経済への影響を懸念してのもの。
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