2008年05月21日(水)
FOMC、4月の会合で利下げ一服感・議事録
[金融・経済]
米連邦準備理事会(FRB)が21日に発表した4月29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は、メンバー間で利下げ一服感が強まっていたことを明らかにした。この会合ではダラス連銀とフィラデルフィア連銀の2総裁を除く8人の賛成によって0.2ポイントの金利引き下げを実施したが、ほとんどのメンバーがこの利下げ自体を僅差の決定と受け止めていたことを記している。金融緩和政策に慎重姿勢が強まったのもインフレ懸念が背景にあったようだ。
FOMC議事録によると、4月の会合までにみられた物価に関する経済指標はまだら模様だったが、原油価格の高値更新や食品価格上昇に当局の関心が向いた。また、向こう数四半期のインフレ圧力を強めかねないと警戒している。一部のメンバーは企業側から生産コストの増加を訴えが聞かれ、顧客へ負担を転嫁させる計画があったとレポート。賃金については伸びが緩やかとの見方でほぼ一致しながらも、物価全般とのギャップを取り上げて賃金を目安とする事をけん制する向きもあった。インフレ期待の落ち着き観測が依然として優勢ながら、目先の物価については伸び率見通しを大きく引き上げるのに及んだ。
FOMCは3月の会合後に伝わった経済指標は活動がなお弱含んでいることを示しながらも、当局が見越していた通りでもあった。物価動向を考慮すると、金融政策の決定がより難しいとする向きもあった。4月の会合では、さらなる利下げが適切との判断に落ち着きはしたものの、景気の行方について下振れリスクに言及するのは不適切で見解で一致した。
フィッシャー・ダラス連銀総裁とプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は3月の会合に続いて再び利下げに反対票を投じ、理由は前回同様にインフレ懸念である。4月の会合では改めて景気が弱いことを認識しながら、物価に重点を置い手追加利下げは長期的に問題となり得ることを挙げた。フィッシャー総裁は利下げを続けることでドル安が進み、商品価格や輸入物価の上昇に寄与している可能性を指摘。結果的に企業や消費者の支出削減も引き起こして景気にマイナス効果をもたらすシナリオを描いた。
Posted by 直 5/21/08 - 15:27



