2008年08月07日(木)
7月の米小売販売、前月から大きく伸び悩む
[金融・経済]
米小売大手各社が8日に発表した販売結果をまとめると、7月は前月に比べて大きく伸び悩んだ。国際ショッピングセンター協会(ICSC)が各社データを集計したところ、7月の既存店売上高は前年同月比2.6%増加。ICSCの事前予想とほぼ同水準だが、6月の伸び率 4.2%に比べるとスローダウンである。
7月に入りガソリン価格は下げ気味だったが、それでも水準的には依然として高く、また食品価格も高止まり。一方で、政府の景気刺激策効果が一巡し、また年初からなお続く雇用減少が支出を鈍らせたとみられる。夏のセールや州政府が設ける免税週間による貢献も限られたことになる。
調査機関のトムソン・ロイターズによると36社のうち、6割が事前予想を下回ったと報じられている。食品や日用雑貨など必需品を中心に売り上げが伸び、衣料品などは不調。ICSCのチーフエコノミストは、ディスカウントストアや会員制ホールセールなど低価格で知られる業者とアパレル専門店などとの開きが大きい買ったと指摘している。同社によると、ホールセールで前年比9.5%伸び、ディスカウントストアが2.3%増。一方、百貨店は5.7%落ち込んだという。
個別では、最大手ウォルマート・ストアーズが3.0%増加したが、市場予想には届かなかった。傘下のホールセール部門サムズ・クラブでも3.5%増で、予想を下回ったとしている。消費者は支出に慎重とコメントしており、8月の売り上げは1-2%の伸びにとどまると見通した。
ウォルマートのライバルであるターゲットは1.2%減少した。同社の1.0%増加に反してのマイナス成績である。カジュアル衣料のギャップもさえず、10代に人気のアバクロンビー・アンド・フィッチは業績見通しを引き下げた。また、7月は高級品を扱う小売会社の売り上げも不調に終わっている。ノードストロムの既存店売上高は6.1%落ち、サックスは予想も超える5.3%ダウン。
Posted by 直