2008年09月12日(金)
8月生産者物価指数は前月比0.92%下落、予想下回る
[経済指標]
米労働省が発表した8月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.92%下落した。前月比マイナスは昨年12月以来。また、8月は2006年10月以来の大きな落ち込みであり、市場が予想していた以上の価格下落にもなる。主因はエネルギー価格の下げで、4.57%ダウンとなった。約2年ぶりの大幅下落といわれる。ガソリンが3.53%の値下がりで、暖房湯は13.57%落ちた。天然ガスも住居用、工業用それぞれ前月割れだ。
エネルギーとともに変動の激しい食品は0.33%上がった。前月よりやや高めの伸びだが、6月に1%以上高騰したのからは落ち着いたままだ。野菜が1割強下がり、果物も安い。焙煎コーヒー、麺製品、精米価格も前月比マイナスだった。一方、鶏卵は上昇に転じ、豚肉が1割超える伸びに加速した。
エネルギーと食品を除くコア指数が0.24%上がった。7月に2006年11月以来の大幅上昇となったのからスローダウン。市場予想の範囲内だった。消費財では婦人服や衛生紙製品の値上がりが進み、化粧品価格が上昇転換している。一方、靴は前月比横ばい。乗用車は0.31%下がった。資本財も伸び悩んでいる。中でも農機やポンプ、金属関連の値上がりが鈍った。トラックは前月割れに転じた。
PPIは前年比較すると9.69%上昇した。7月時点での前年比伸び率が1981年6月以来の高水準だったことから、8月に上昇が
やや一服である。コアの前年比は7月に3.58%上がり、8月はさらにペースの速い3.70%上昇。1991年5月以来の高水準を更新した。
Posted by 直