2008年09月17日(水)
金価格、2008年後半に900ドル台回復の可能性・GFMS
[メタル]
金調査のゴールドフィールド・ミネラルサービシズ(GFMS)は17日、年次調査「ゴールドサーベイ 2008」の改訂版を発表した。この中で、金価格は向こう数か月内に1トロイオンス900ドルを超える水準に回復するのを見通し、また一段の米景気減速でドル高も止まるなら950ドルを上抜ける可能性もあるとの見方を示唆している。
GFMS幹部は2-3ヶ月内に新たな銀行破たんがあっても驚かないとコメント。このほか、失業率の上昇、米政府の信用低下が考えられる一方で、米欧の金利差縮小余地は小さいことからドル安基調に戻るべきだという。ただ、今年前半に見た金価格1000ドルに戻るのは現状で難しいとした。
GFMS はファンダメンタルズに投資需要が高まっていることで、金価格が堅調との見解を示す。海外の中央銀行による売却が今年前半に減少したことも価格を下支えていると述べた。今年後半のさらなる売却も見越す。装飾需要は今年前半に価格高騰と変動が激しかったことから購入を見送っていた向きによって広範に高まるとの見方である。
鉱山生産は今年前半にインドネシアや南アフリカ、オーストラリア、カナダ、米国での不振を反映して前年同期より70トン減少したという。一方、生産コストは2割増えたと取り上げている。金価格の行方で1つ弱気材料となり得るのは、生産者によるヘッジ外し(ディヘッジング)の減少と指摘した。
Posted by 直