2008年09月22日(月)
ABARE、2008/09年度世界小麦生産見通し一段と引き上げ
[穀物・大豆]
豪農業資源経済局(ABARE)は22日に発表した四半期ごとの商品レポートで、2008/09年度の世界小麦生産が前年比10.3%増の6億7200万トンになると見通している。6月の前回報告で見込んでいた6億5000万トンから一段と引き上げ、主要生産国別でも全て上方修正した。欧州連合(EU)の生産見通しを1億4000万トンから1億4600万トンに改定し、米国は従来を400万トン上回る6300万トンとなった。中国も700万トン引き上げ、この結果前回報告で前年比横ばいの見方だったのが現時点では2.7%増えるのをみている。ロシアを500万トン、インド 100万トンそれぞれ引き上げた。
2008/09年度世界消費もまた従来に比べて高めの見通しになった。6億3200万トンから6億4300万トンに引き上げ、前年比で5.1%の見方。食用は4億5100万トンと前回報告での4億5000万トンよりややアップ。飼料需要900万トン上方修正し、1億1100万トンとした。飼料用ではEUとロシアが全体の7割を占めるという。特に、EUは国内性差の増加も手伝って前年から2割の増加を見通している。
2008/09年度の国別輸出については、アルゼンチンを6月の報告で前年比変わらずとしていたのを、10%減の900万トンに改定した。カナダは、2007/08年度分を200 万トン引き上げ1700万トンとした。このため、2008/09年度の輸出見通し自体は1600万トンで据え置きも、前年比は6.7%増加とみていたのが 5.9%減少の見方に転じた。2007/08年度と2008/09年度のEUと2008/09年度の米国をそれぞれ100万トン上方修正した。
期末在庫予測は1億3100万トンから1億5100万トンに改定し、前年度の1億2200万トンから膨らむとみている。
Posted by 直