2008年09月24日(水)
金融危機、第二次世界大戦以降最も深刻・FRB議長
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は24日の上下両院合同経済委員会公聴会で、現行の金融危機は第二次世界大戦以降最も深刻と述べ、対応が遅れれば市場悪化のリスクも示唆した。FRB議長は景気見通しで証言をしたが、週末に政府が打ち出した金融安全化策に関連した言及が大勢。市場が既に不安定なことを指摘し、政府対策の必要性も訴えた。また、市場減速が進まないとしても、経済成長の足かせになるとコメント。
議長は、金融対策が議会通過することによって住宅建設は比較的早く安定すると見通した。ただ、現時点の住宅セクターにもやや前向きな見解を示唆。最近の統計で住宅販売の落ち着きがみられ、住宅ローン金利の低下で目先の需要が上向く可能性があるという。また価格下落で購入しやすくなったことも示唆した。なお、金融対策にかかわらず、住宅価格の回復にはなお時間を要するかもしれないと警戒もみせている。
インフレについて、上振れリスクが根強い都市ながらも、物価絡みで好ましいニュースが聞かれると認識した。石油やほかの商品価格がピークから下がっていることや、ドルも夏の安値から回復していることを取り上げ、インフレ期待がやや緩和したという。また、法案成立による物価面での影響懸念はないとコメント。このため、法案成立で市場の早期安定化となるなら利上げに踏み切る可能性を示した。
Posted by 直