2008年10月20日(月)
FRB議長下院証言、新たな景気対策に支持表明
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は20日に下院予算委員会で証言し、新たな景気刺激策を取り入れることに支持を表明した。議長は夏まで二次的な景気対策には否定的だったが、金融危機を受けた経済成長の鈍化を背景にスタンスが変わった格好となる。議長は景気後退を言及することはなかったが、景気が向こう数四半期弱含み、また減速が長引く可能性も示唆した。
バーナンキ議長が支持を示したのは、議会の民主党幹部が検討している約3000億ドルの刺激策である。議長自身は具体的な対策規模を挙げるのは避けながらも、大規模なてこ入れに同意の姿勢だった。消費者や企業など広範囲にわたって資金調達が可能となる対策が必要といい、しかも、経済活動が弱まっている中で財政赤字拡大は避けがたいとの見方でもあった。
議長はこのほか、金融システムの修復と経済成長を取り戻すまでは当局ができる限り尽くす意向を繰り返した。一連の流動性供給による反応に前向きなコメントはしたものの、市場の安定化には時間がかかるとも指摘。住宅市場が依然として振るわず、自動車販売が大きく落ち込んでいることにも認識した。金融市場が落ち着き、金融政策によるてこ入れで底堅い景気を取り戻すことに期待もみせた。
Posted by 直