2008年10月31日(金)
9月個人消費支出は前月比0.33%減少、予想以上の落ち込み
[金融・経済]
米商務省によると、9月の個人所得は前月比0.20%増加した。8月の伸び率が速報での0.50%から0.37%に改定となり、9月はさらにスローダウン。しかし、市場予想は上回った。
給与は0.06%、年金・社会保障などが0.08%とそれぞれ前月から増え、いずれも今年最も低い伸びだった。資産所得では、利子が1.13%、配当0.57%といずれも前月とほぼ同じペースでアップ。可処分所得は 0.57%と4ヶ月ぶりにプラス転換した。
なお、9月の家賃収入が3割以上減少しているが、商務省によるとこれはハリケーン「アイク」の影響で保険対象外の住居および商業用建物に出た損失分だという。ハリケーン絡みの保険金収入を差し引いても個人所得を約85億ドル引き下げたという。
個人消費支出は0.33%減少した。2003年6月以来の大幅マイナスで、予想以上の落ち込みでもある。耐久財支出が3.07%減り、非耐久財が0.60% ダウン。サービスだけが0.27%増え、しかも前月の増加率0.09%(改定値)も上回った。
貯蓄率は1.31%だった。2ヶ月ぶりの高水準。なお、8月は速報値0.97%から0.77%に改定となった。
物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比で0.10%上昇した。前月の伸び率0.02%を上回る。前年比は4.19%上昇と前月時点での伸びより低め。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いたPCEコア上昇率は前月比0.18%、前年比で2.40%。いずれも前月の報告より上昇ペースが鈍った。
Posted by 直