2009年05月05日(火)
米失業率、来年初めにピークの見通し・FRB議長
[要人発言]
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は5日に米上下両院合同経済委員会で景気見通しについて証言し、失業率が来年初めに10%目前でピークをつけるとの見通しを示した。景気自体は今年終わりに上向き始めるのを見越すが、ペースは極めて緩やかで、このため失業率や設備稼働率の上昇も来年にかけて続くとした。
一方で、需給のギャップ継続の見通しからインフレリスクが小さいとも述べた。議長はまた、経済の緩慢な回復から商品価格の上昇も限定的になる見方を示唆。インフレは向こう2年間落ち着くのを見通しているとした。
金融セクターに関する証言が大きく占めた。金融市場は依然として不安定としながらも、昨年9-10月に比べると明らかに改善とし、最悪シナリオが実現するのを免れたとの見解を示した。金融機関への融資制度による貢献を認識。最高3000億ドルの国債買い入れ計画についても市場への流動性を供給するのが狙いであると協調した。このため、インフレの落ち着きを確実にするためにもFRBは政策シフトのタイミングを注意深く見守っていると述べた。
Posted by 直