2009年05月01日(金)
4月ISM製造業指数は40.1に上昇、予想も上回る
[経済指標]
米供給管理協会(ISM)によると、4月の製造業景況感指数は40.1となった。前月の36.3から上昇し、昨年9月以来の高水準だ。ISMは、金属メーカーからの自動車需要改善サイン、7-9月期から上向くと楽観的な化学メーカーのコメントなども伝えている。
それでも、指数はこれで昨年2月から15ヶ月連続して好不調の分岐点50を割り込んだままである。ISMによると、4月もビジネス縮小となった製造業がほとんどで、個別セクターに属さない「その他製造業」だけが拡大した。
活動別指数にも前月を上回ったものが多く、しかもほとんどが昨年秋口以来の水準にアップとなった。新規受注は前月の41.2から47.2に上がり、横ばい水準に近付いた。昨年8月以来の高水準でもある。生産は4ポイント上がって40.4と、やはり7ヶ月ぶりに40を超えた。雇用は前月の28.1に対して 34.4。受注残が40.5、輸出向け受注44.0で、いずれも前月比5ポイント上昇した。
在庫は前月より1.4ポイント高い33.6。3月に下がった分の一部を戻しただけだが、在庫が前月を上回ったのは昨年8月以来だ。価格指数は前月から1ポイントのプラスで32.0となった。
Posted by 直
ロイター/ミシガン大消費者指数は65.1に上昇、予想大きく上回る
[経済指標]
4月のロイター/ミシガン大消費者指数は65.1となった。速報値61.9から上方修正で、前月の57.3より上昇が確定。昨年9月以来の高水準であり、市場予想も上回った。現状指数は速報の66.6から68.3に引き上げ。前月が63.3だったため、4月は3ヶ月ぶりのプラス転換だ。6ヵ月後を占う期待指数は前月の53.5より高い63.1。速報値の58.9以上でもある。
インフレ予測は1年後が3.0から2.8に下方修正となった。しかし、前月の2.0は依然として上回る。5年後は2.7から2.8に引き上げで、前月の2.6と比べても高い。
Posted by 直
カナダ農務省、2009/10年度小麦生産見通し上方修正
[穀物・大豆]
カナダ農務省(AAFC)は4月30日付の2009/10年度(8-7月)穀物・油種需給見通しで、全小麦の生産を上方修正した。最新予測は2590万トン。3月6日時点で見越していた2395万トンから引き上げ、1月に発表した初回予測2509万トンも上回る。しかし、前年比は9.5%減少の見方だ。コーンは0.9%減の1050万トン見通しを維持した。
大豆は3月に据え置いたのから、今回は 5万トン引き上げた。340万トンを見込み、これは前年から1.9%増の見方。一方、カノーラを153万トン削減した。前回報告で28万トン上方修正した以上の改定である。最新予測は前年を19.7%下回る1015万トンとみている。
Posted by 直
2009年04月30日(木)
08/09年度インド砂糖生産、44%減少に・ザルニコフ
[砂糖]
国際商社ザルニコフは30日、2008/09年度インド砂糖生産が前年比44%減の1470万トンになるとの見方を示した。同社によると、これは過去最大の前年比マイナスとなり、砂糖きび作付減少、イールド低下が背景にある。
作付は主要生産地マハラシュトラとウッタル・プラデシュ州を中心に落ちたという。政府が前年に需給だぶつき対策として砂糖きびを減らしてほかの農作物を生産するようにと促進したのが要因と指摘。マハラシュトラ州で37%、ウッタル・プラデシュ州で26%それぞれ前年を下回って、いずれも約200万ヘクタールにとどまったと記す。また、各州では天候要因や肥料の消費削減など管理不足からイールド低下ともしている。ウッタル・プラデシュ州でイールドが7.4%下がり、マハラシュトラ州では14%落ち込んだ。
ザルニコフは、インドが今年砂糖の純輸入国になるうえ、2009/10年度も輸入が輸出を上回るのを見通す。選挙で政権が交代することを理由に挙げた。さらに、インドの輸入増加と欧州連合の輸出減少によって供給を巡った競争が激化する恐れがあるとも述べた。
Posted by 直
09/10年世界小麦生産は前年比5.38%減、IGC
[穀物・大豆]
国際穀物理事会(IGC)は30日に発表した世界穀物需給の月次報告で、2009/10年度の小麦生産見通しを6億5100万トンで据え置いた。前年度に6億8800万トンで過去最低を更新したとみており、この結果、減少に転じる見方である。
欧州、旧ソ連の冬小麦は満足できる状態にあるが、イールド確保にさらなる降雨が好ましいとコメント。米国では南部プレーンズの干ばつを緩和する雨に恵まれたという。ただ、土壌水分が高すぎて張る小麦作付が遅れているとも指摘。インドの豊作、中国も好調としている。さらにきたアフリカ、中東の生産増加を見通した。
2009/10年度世界小麦消費見通しを前月時点で見越していた6億4000万トンから6億4200万トンに引き上げ、前年比横ばいの見方になった。インドの食用需要増加を理由に挙げている。飼料向けは前年を700万トン下回るとし、一方工業用はEUのエタノール生産を反映して増加を見込む。
貿易は2008/09年度推定を1億1900万トンから1億2200万トンに改定し、2009/10年度に1億1200万トンにダウンの見通しで据え置き。前年割れを見通すのは、イランやトルコ、シリア、アルジェリア、モロッコがそれぞれ時刻の収穫改善で買い付けダウンとなるためとしている。さらにEUの供給増が輸入需要を押し下げるという。
期末在庫見通しは、2008/09年度分を200万トン上方修正して1億6200万トンとした。2009/10年度分は1億7100万トンを維持。8年ぶりの高水準になるとの見方だ。
IGCは、2009/10年度の世界コーン生産が7億7800万トンになるとの見通しを示している。前月報告で見越していた7億7500万トンから引き上げた格好になるが、前年割れの見方は維持した。
米国の作付が前年を下回ると見通し、これは作業が遅れていることや収益面から大豆にシフトが背景にあるとコメント。ただ、イールド上昇で、米国の生産は 800万トン多い3億150万トンになると見込む。欧州連合でも価格下落で減反の予想としている。一方、中国では政府補助で作付が上向く見通しだが、イールドが平均並みだと生産は落ちるとコメントした。なお、2008/09年度の推定は100万トン引き上げて7億8300万トンに改定した。
2009/10 年度コーン消費は前年から1800万トン増えて7億9100万トンになるとの見通しだ。米国のエタノール生産増加が需要を押し上げるとみる。飼料需要については、多くの国における景気減速による影響を懸念しながらも、価格下落で相殺として前年度より200万トン多い4億7100万トンと予想。
貿易は8300万トンで、前年度を400万トン上回る見方だ。欧州連合、カナダ。メキシコ、極東アジアでの輸入需要を指摘している。期末在庫見通しは前年度から1300万トン縮小して1億2900万トンになるとした。
Posted by 直
4月シカゴPMIは40.1に上昇、予想大きく上回る
[経済指標]
シカゴ購買部協会が発表した4月の企業景況感総合指数は40.1となった。前月の31.4から8.7ポイント上がり、これは1983年以来最も大きな前月比プラスと伝わっている。4月の指数は市場予想も上回る。
活動別でも大勢が前月から改善した。新規受注が30.9から42.1に上がり、生産は32.7から38.1にアップ。雇用も31.8と、前月の28.1より高い。受注残は36.9。前月から15.6ポイント上がり、最も高い伸びである。一方、出荷と在庫は前月よりダウン。支払価格は28.4で、3ヶ月連続前月から下がった。
Posted by 直
3月個人消費支出は前月比0.24%減、予想以上の落ち込み
[経済指標]
米商務省によると、3月の個人所得は前月比0.28%減少した。2ヶ月連続ダウンであり、市場予想以上の前月比マイナスだ。また、2月の減少率が速報の0.24%から0.20%に改定となった。
項目別で特にきつい落ち込みとなったのが資産所得で、1.08%減少した。配当が1.82%前月を下回り、利子も0.58%ダウン。給与所得が0.46%、 5ヶ月連続減少だった。一方、年金などは0.14%増加。3ヶ月連続プラスを維持し、しかし、この間で最も低い伸びである。
可処分所得は0.02%減った。2月分が速報で0.10%減少だったのがほぼ横ばいに改定で、この結果、3月は小幅ながらも3ヶ月ぶりに前月を下回った格好になる。
個人消費支出は前月から0.24%減少した。.3ヶ月ぶりのマイナス転落で、市場が予想していた以上の落ち込みだ。非耐久財支出が0.76%、耐久財 0.70%それぞれダウン。非耐久財の減少ペースが大きく鈍ったが、耐久財は逆に加速した。サービスは7ヶ月連続増加となったものの、伸び率が前月の半分にとどまる0.06%だった。
貯蓄率は4.23%で、前月の4.02%(修正値)から上昇した。
物価指標となる個人消費支出物価指数(PCE Index)は前月比0.02%低下した。前月を下回ったのは昨年12月以来。金融当局がインフレの目安にしているといわれるエネルギーと食品を除いた PCEコアは0.18%上昇で、前月から伸び悩んだ。前年比較では、全体指数が0.61%高く、コア伸び率は1.78%。コアはこれで5ヶ月連続して当局の許容レンジ上限2%を下回っている。
Posted by 直
【 過去の記事へ 】