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2009年06月05日(金)

5月非農業雇用数は前月から34.5万人減少、予想大きく下回る
  [経済指標]

米労働省が発表した5月の非農業雇用数は前月比34万5000人減少した。昨年1月から17ヶ月連続ダウン。あわせて600万1000人減り、今年に入ってから292万3000人ダウンとなる。ただし、5月は昨年9月以来の小幅マイナスで、市場予想も大きく下回った。また、4月の減少数は速報の53万 9000人から50万4000人に下方改定。3月も従来推定の69万9000人より少ない65万2000人のマイナスだ。

5月の雇用は民間だけだと33万8000人減った。政府が7000人減少したことから、全体を下回る、8ヶ月ぶりの小幅減だ。カテゴリー別でも雇用削減のスローダウンが目立つ。

鉱業や建設を含めた製造全体の雇用が22万5000人ダウンとなった。前月に比べてほぼ5万人下回る減少。建設の減少数は5万9000人だった。商業建設だけに限れば1400人のマイナスで、これは前月の約1割となる。鉱業は1万人減少。

製造業だけなら15万6000 人減り、これは前月より2000人多いマイナス幅だった。非耐久財で前月以上となる2万5000人減。耐久財は1万3100人減った。前月からはペース鈍化だが、業種別ではほぼ軒並み前月割れ。

サービス業は12万人減り、政府の減少分を差し引いて11万3000人ダウンとなった。いずれも昨年8月以来の小幅マイナス。サービス業で比率の高い小売は前月の半分以下になる1万7500人減だった。これは昨年6月以来の小幅マイナスでもある。個別では、自動車および部品のディーラーが8900人、ガソリンスタンド1300人それぞれダウン。家具や建築資材でも前月から一段と落ちた。小売りで増加したのは一般総合店や百貨店だった。

金融が3 万人減った。2007年8月から連続して前月を下回っているが、5月は昨年10月以来の小幅マイナスである。保険を含む金融機関、不動産関連いずれも前月以下の減少だった。プロフェッショナルサービスで5万1000人減とやはり著しいスローダウンである。事務や建築関連、法律などほとんどは減少となった中、会計、コンサルティング、ゴミ処理が増加した。このカテゴリーに入る短期派遣は6500人ダウン。昨年1月から連続減少であるが、5月はこの間で初めて1000人を下回る減少となった。

教育は7900人、4ヶ月ぶりの増加だった。医療関連は底堅い需要であり、また今年最大のプラスである。娯楽関連が3000人増え、これは2007年12月以来のプラス転換だ。カテゴリー内で個別には大勢が減少となった中、ホテル・外食サービスの雇用が 9200人増で、やはり17ヶ月ぶりに前月を上回った。

政府雇用は2ヶ月ぶり、今年2番目の減少である。連邦政府は今年初めて前月から落ちた。州政府が前月比変わらず。地方自治体で8000人と前月の2倍の増加だった。

週間平均労働時間は33.1時間だった。4月分は速報の33.2時間で据え置き。しかし、3月分が従来推定より0.1時間少ない33.1時間に改定となり、これは過去最小だ。5月は前月比マイナスで記録的な低水準に戻った格好になる。市場予想も下回る。時間あたり賃金は前月から0.11%上がった。4月の伸び率が速報の0.05%から0.11%に改定となり、5月は上昇ペースが安定。市場予想ともほぼ一致した。

Posted by 直   

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