2009年06月11日(木)
IEA、09年世界石油需要見通しを10ヶ月ぶりに引き上げ
[エネルギー]
国際エネルギー機関(IEA)は11日に発表した月報で、2009年の世界原油需要見通しを日量8,330万バレルと推定、前月から12万バレル上方修正した。需要見通しを引き上げるのは10ヶ月ぶりとなる。前年からは日量で250万バレル、2.9%減少する。1-3月期や4-6月期の経済指標が当初の予想よりもやや強気の内容だった事が背景にあるというが、世界景気の回復を織り込んでの修正ではないという。
2009年の非OPEC産油国の生産は日量5,050万バレルと前月から17万バレルの上方修正。前年からは10万バレル減少する。ロシアの新規油田での生産が増えてきたことや、北海油田、コロンビアの生産が好調なことが主な理由。5月の世界石油供給は日量8,370と前月から21万バレル減少。非 OPEC諸国の生産が37万バレル減少したものの、OPECの増産によっていくらかは相殺された。OPECの5月生産量は日量2,840万バレルと前月から16万バレル増加。イラクを除く11ヶ国の生産は日量2,600万バレルと11万バレル増加した。生産目標は約110万バレル上回っている。2009年のOPECへの石油需要は日量2,770万バレルと20万バレル引き下げられた。
4-6月期の製油所稼働見通しは日量7,130万バレルと前月から20万バレルの上方修正。4月のOECD諸国の稼働が上向いたことや、中国の増加が主な理由という。7-9月期の稼働は日量7,280万バレルと、前年同期比で120万バレル減少する見通しだ。4月のOECD諸国の在庫は27億5,300万バレルと前月から1,040万バレル増加。前年を 7.5%上回る水準にある。在庫は消費の62.0日分をカバー、前年を7.5日上回っている。
Posted by 直