2007年10月10日(水)
金融市場の変動は一時的・ボストン連銀総裁
[要人発言]
ボストン連銀のローゼングレン総裁は10日の講演で最近の金融市場における変動は一時的なものであると、他の連銀高官に同調する見解を示した。総裁は、問題の要因が流動性の欠如にあり、リスク評価が起因しているわけではないとコメント。それでも、投資家は格付け会社の判断に頼りすぎた面があることも指摘した。総裁は将来、投資家が独自の判断に自信が持てるようになることを希望するといい、同時に会場からの質問に対して格付けシステムの見直しは必要とも述べた。
講演後の質疑応答ではさらに、ドル安によって輸出が伸びる反面、ドル下落が進みすぎるとインフレ懸念が強まるとの見解を示した。ただ、多くの商社がドル建てで取引を行っていることからインフレへのインパクトが極端に大きくなることもないという。総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーを務めるが、金融政策についての言及はなかった。
Posted by 直