2007年10月10日(水)
米エコノミスト、来年の経済見通し一段と下方修正
[金融・経済]
10日に発表された米経済ニュースレター「ブルーチップ・エコノミック・インディケーター」最新版はエコノミストの2008年米成長率予測が一段の下方修正となったことを示している。52人のエコノミストを対象に行った調査結果によると、来年は2.4%成長の見通し。8月の調査では2.8%だったのから9月には2.6%、そして今回さらに引き下げとなった格好である。住宅市場の弱含みが個人消費や企業の設備投資に影響を及ぼす見方が背景にあるという。ただし、今年の成長率は2%にとどまるとみられていることから、来年はやや改善が見込まれていることになる。
住宅市場は来年いっぱい低調との見方が大勢の模様であり、背景には住宅の売れ残りが嵩み、またローン基準の強化、価格下落見通しが背景にあるようだ。調査によると、来年の住宅着工件数は1993年以来の低水準となり、また個人消費は1991年以来の小幅増加にとどまると予想されている。民間雇用は引き続き鈍いとの見方である。ただし、今回の調査は5日に発表された9月の雇用統計が予想以上の増加だったのを見る前だったことも記している。景気見通しがさえない一方で、インフレ圧力の緩和が予想される中でエコノミストの大半はあと1、2回の利下げを見越しているという。
Posted by 直