2008年10月07日(火)
FRB議長、景気見通しの悪化理由に早期利下げの可能性示唆
[要人発言]
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は7日の講演で、当局の金融政策を緩和方向にシフトさせる可能性を示唆した。最近の経済指標や金融市場の混乱で景気見通しが悪化し、下振れリスクも高まっていることを示唆し、そう切り下げを検討するかもしれないという。米連邦公開市場委員会(FOMCは今月28-29日に会合を開くが、議長は特にこの会合での政策決定や討議の行方を見通すことはなかった。
バーナンキ議長は金融危機の影響により来年にかけて経済成長が抑制されることに懸念を示した。消費者の融資が限定的であり、クレジットカードの利用上限引き下げ、自動車ローンを拒否する例も増えていることなどを挙げている。議長はまた住宅問題も取り上げ、このほか雇用や設備投資についても慎重な見方だった。金融危機を乗り切るために可能である措置を全て講じる意向も示した。
バーナンキ議長は景気とともに足元の物価についても慎重姿勢だった。インフレ懸念が根強いといい、先行き不透明感も残るとコメント。ただ、国内外の景気減速でエネルギーや食品、商品の値下がり基調が続くことを見通し、インフレ見通しに改善サインがあることも認識。数四半期後に著しいインフレ鈍化もあり得るとした。
Posted by 直