2008年10月16日(木)
9月鉱工業生産指数は前月から2.81%低下、予想を超える落ち込み
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)が発表した9月の鉱工業生産指数は前月比2.81%低下して107.25となった。1974年12月以来の落ち込みである。予想大きく超えるマイナス。ただし、FRBはハリケーン「グスタフ」と「アイク」によってメキシコ湾のエネルギー生産が落ち込み、製造業でも影響があったことを指摘した。また、航空機メーカーのボーイング従業員ストライキが鉱工業生産全体を0.5ポイント削減したと推定している。
鉱工業生産はこれで2ヶ月連続して下がった。ただし、8月は速報段階での1.14%から0.96%にやや鈍い下げに改定となった。
製造業が2.66%と前月以上に下がった。非耐久財が2.86%、耐久財2.46%それぞれダウン。最も落ち込みがきつかったのはボーイング要因からの航空宇宙と、ハリケーン絡みの石油。そのほか、耐久財なら機械や木製品、非耐久財で科学、プラスチック・ゴム製品の下げが目立っている。前月に1割強落ちた自動車関連がプラス転換した。
鉱業は7.78%落ち、製造業以上に前月からダウンである。公益は2.15%上昇に転じた。ただし、電力が2%以上の伸びになったのが背景にあり、天然ガスはほぼ横ばい。
設備稼働率は76.43%となった。2003年10月以来の低水準で、市場予想と比べても低い。なお、8月の稼働率は速報段階での78.69%から78.73%に改定となった。
Posted by 直