2008年12月05日(金)
11月非農業雇用数は前月から53.3万人減少、予想以上の落ち込み
[経済指標]
非農業雇用数
出所:米労働省、NY8:30発表、季節調整値、単位1,000人
| 08年11月 | 前月比 | 08年10月 | 市場予想 | ||
| 非農業雇用数 | 136167.0 | ↓ 533.0 | ↓ 320.0 | ↓ 325.0 | |
| 週平均労働時間 | 33.5 | ↓ 0.1 | 33.6 | 33.6 | |
| 時間あたり賃金 | $18.30 | ↑ 0.38% | ↑ 0.33% | ↑ 0.2% |
米労働省が発表した11月の非農業雇用数は前月比53万3000人減となった。11ヶ月連続減少を記録し、また1974年12月までさかのぼる大幅マイナス。市場予想を大きく上回る落ち込みでもある。しかも、9月の減少幅が従来推定での28万4000人から40万3000人、10月は速報で24万人だったのが32万人にそれぞれ改定。修正分も含めて雇用は年初からあわせて191万1000人減少し、月平均17万3000人のマイナスになる。前月時点で月平均が11万7900人だったのから増加した。
11月の雇用は民間だけで54万人減った。昨年12月から一年間雇用が増えたことはなく、しかも11月は全体同様に1974年12月までさかのぼる落ち込みだ。カテゴリー別にみても増加したものは極めて限られている。
鉱業や建設を含めた製造業全体の雇用は16万3000人減った。20ヶ月連続ダウン。製造業だけで8万5000人減少した。2年5ヶ月続けて前月割れ。耐久財だけで6万2000人のマイナスである。金属製品や自動車及び部品、金属はいずれも1万を超える全体以上の削減。木製品、ハイテク、家具なども前月を下回る。
非耐久財が2万3000人減少した。2006年10月以来の大幅マイナス。非耐久財の11月雇用で最も大きな削減だったのはプラスチック・ゴム製品の1万2400人。印刷関連、テキスタイルなども引き続き振るわなかった。増加したのは食品、飲料品・タバコ、石油だけ。
建設が8万2000人減った。17ヶ月連続のマイナスで、また昨年2月以来の大幅減少である。このうち商業用が1万2900人減。商業用建設の調査は1990年から加わったが、11月はこれまでみることのなかった大きなマイナスである。住宅建設は6400人減少。2006年10月から26ヶ月連続ダウン。ただし、マイナス幅は10月に前月から縮小し、11月にはさらに小さくなった。
製造の中で天然資源・鉱業の雇用は4000人アップで、増加基調を維持した。ただし、8月に1万1000人と1989年8月以来の大幅増加を記録してから伸びが鈍い。
サービス業は37万人、1983年8月以来の減少となった。政府の7000人増を除いて民間サービスは37万7000人のマイナス。やはり、1983年8月までさかのぼる減少幅である。
小売は12ヶ月連続減少となり、また9万1300人とこの間で最大を記録した。小売で前月から増加したのは通信販売など無店舗小売と一般総合店だけで、残りは揃って減少した。特に自動車ディーラーやアパレル、スポーツ・娯楽店の落ち込みが著しい。
金融関連が3万2000人減った。1939年の調査開始より最大の減少を記録した。金融機関・保険で1万9700人とやはり過去最大のマイナス。不動産関連は1万2400人減り、これはちょうど1年前の過去最大に次ぐ削減だ。
プロフェッショナルサービスが13万6000人減った。前月の2倍以上で、調査史上最大。引き続き事務関連の不振が目立つほか、法律関連や会計、建築などもダウン。このカテゴリーに入る短期派遣は7万8200人減った。昨年11月からの減少を続けたうえ、2001年4月以来の大幅減少で過去2番目を記録した。
輸送関連、卸売りも前月から一段と減った。メディアは1万9000人減り、2003年2月以来の大幅減。しかも、9月が速報での横ばいから6000人減少に改定となったために、3月からの減少が続いていることになる。行楽関連が7万6000人減った。7月から減少を続け、11月は1989年8月以来の大きなマイナスである。美術館・歴史施設・動物園の横ばい以外は全て前月割れだった。
教育が9800人、3ヶ月ぶりのプラス転換となった。医療需要も堅調。ヘルスケアだけで3万3800人増と3ヶ月ぶりに3万を超えた。ソーシャルアシスタンスを含めてやはり3ヶ月ぶりとなる4万2500人増に膨らんだ。
政府雇用は10月の2割を下回る増加にとどまり、このうち連邦政府が横ばいだった。地方政府も前月に2万人増だったのから1000人に大きく伸び悩み。州政府だけが6000人と前月を上回るプラスだった。
週間平均労働時間は33.5時間となった。横ばい予想に反して前月から0.1時間ダウン。調査史上最小を記録した。時間あたり賃金は前月から0.38%上がった。10月の伸び率が速報での0.22%から0.33%に改定となり、11月にはさらに上昇ピッチ加速。3ヶ月ぶりの高い伸びで、市場予想も上回った。前年比伸び率が3.74%上昇とちょうど一年ぶりの高水準である。
Posted by 松 12/5/08 - 08:35



