2008年10月10日(金)
8月貿易収支は591.4億ドルの赤字、ほぼ予想通り
[経済指標]
米商務省が発表した8月の貿易収支は前月比3.53%減少し、591億3800万ドルの赤字となった。7月に3ヶ月ぶりの赤字拡大となったのが再び縮小。なお、7月の赤字幅は速報で621億9800万ドルだったのが613億400万ドルに改定となった。年初から8月まであわせて前年同期を1.51%上回る 4781億300万ドルの赤字。
8月は輸出、輸入ともに5ヶ月ぶりに前月を下回った。輸入は2.42%のマイナスとなり、このうちモノが 3.29%ダウン。もっとも落ち込みがきつかったのが工業品の7.77%で、石油関連の輸入ダウンが背景にある。原油輸入が季節調整前で13.22%減少し、これは昨年2月以来の大幅ダウン。買い付け規模が前月より9.83%減って日量994万8000バレル。単位価格は119.99ドルと2007年2月以来で下げに転じた。
工業品に次いで大きく減ったのが自動車関連だった。6.03%と今年2番目の大幅ダウン。資本財はハイテク関連、民間航空機などを中心に1.97%減った。消費財は5.58%、3ヶ月ぶりに増加した。特に医薬関連、アパレル、玩具の伸びが目立つ。飲食品・飼料は 3.21%のプラス。サービス輸入は2.51%増えた。これは1月以来の高い伸びである。
輸出は2.01%減った。モノが2.64%ダウン。項目別では自動車関連が13.84%落ち込んだ。消費財は5.93%bのマイナスで、美術品、医薬関連、玩具が特に減っている。工業品は金、石油製品、天然ガスなどを中心に3.21%減少。飲食品・資料は2.14%前月を下回った。資本財だけが1.99%増え、前月よりややペースは落ちたが、これで 3ヶ月連続増加。サービス輸出は0.39%減少した。
物価上昇を考慮した実質値(リアルマネー)ではモノの赤字が前月比4.73%減の389億9200万ドルだった。石油関連が15.22%減少し、しかし非石油は9%近く増加。
国別で赤字最大の対中国が253億3400万ドルとなり、前月の248億7700万ドルから膨らんだ。しかし、対日や対カナダはマイナス転落。石油輸出国機構(OPEC)に対する赤字は20.61%減少した。加盟国別でもほぼ軒並みギャップが縮小し、特に特にサウジアラビアに対する赤字が24.42%ダウン。ナイジェリア、ベネズエラに対する赤字も減った。
Posted by 直