2006年11月06日(月)
追加利上げの必要性は残る、シカゴ連銀総裁
[要人発言]
シカゴ連銀ののモスコウ総裁は6日、地元の商工会議所で発言、
インフレリスクは依然として強く、FEDが追加利上げをする
必要性は残っているとの見方を示した。
FRBが金融政策の目標は労働コストの上昇を
押さえながら経済成長を持続させることし
指標としてGDPと労働生産性を挙げた。
7-9月期の労働生産性は著しく落ち込んだが
大きなトレンドの変化を意味しているのではないと分析、
労働コストの上昇圧力は強いが労働生産性が
スローダウンしない限り心配することはないという。
先週発表された雇用統計については、
目先経済が成長する余力がある証拠と評価。
しかし一方で、2000年代初めには多くのエコノミストが
一ヶ月に15万人ほど雇用が伸びる予測していたが、
最近のシカゴや他の地区の調査では潜在的な伸びは平均して
一ヶ月に10万人程度と、スローダウンしているという。
インフレについては年1-2%の範囲の上昇が望ましいとし、
PCEコアが30ヶ月連続で2%を上回り、9月の数値が2.4%に
達しているのは高すぎると懸念を表明した。
目先はエネルギー価格の下落が良い影響を与えるとしながらも
2%を超える物価上昇がまだしばらく続くリスクが残っているという。
これらの分析を踏まえ、インフレリスクは経済成長スローダウンの
リスクよりも依然として高く、追加利上げの必要性は残っていると
結論付けている。
またスピーチ後の質疑応答では、GDPの6%以上を占める
巨額の貿易赤字について「持続可能なものではない」と指摘。
しかしながら、その調整は徐々に行われていくとも付け加えている。
Posted by 松