2008年10月07日(火)
FOMC、一部メンバーが利下げの必要性に言及・9月議事録
[経済指標]
米連邦準備理事会(FRB)が7日に発表した9月16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は、一部メンバーが早期利下げの必要性を取り上げていたことを明らかにした。このときの会合では金融緩和は見送りで一致したが、目先、金融市場の混乱が進むようなら政策変更を検討するべきとの提案があったという。
議事録によると、FRBスタッフが会合用に用意した景気見通しで2008年後半について据え置き、2009年をやや下方修正した。実質国内総生産(GDP)が本格的に上向くのは2010年に金融市場の混乱を反映した消費者、企業の支出抑制、住宅市場の不振に歯止めがかかってからと見越しているという。一方、FOMCメンバーの間では2008年を景気が不調なまま終わるとの見方で一致し、一部からは下振れリスクの拡大を警戒していた向きもあったようだ。
この会合後に発表された声明でも示唆していたが、議事録はリーマン・ブラザーズの破綻をはじめ金融機関の経営難が深刻化していることに強い懸念があったことを明かしている。FOMCは住宅公社ファニーメイやフレディマックへの公的資金注入が金融市場に寄与したことを認識しながらも、ほかの機関の不安定な体質によって信用収縮の進行を危惧する空気も強かった。経済全般への影響拡大の可能性にも関心が集まり、金融政策運営の行方も取り上げられたとなっている。
それでも、FOMCが利下げを見送ったのも、FRBスタッフの景気判断とは対照的に2009年の緩やかな回復シナリオを維持したことによるようだ。また、物価の面でも、目先のインフレ見通しがやや改善とみる反面、上振れリスクも根強いとの判断が金融政策の変更の背景にあったためとみられる。
FOMCは石油や商品全般の相場下落、ドル高によるインフレ抑制への効果を見越していた。賃金、労働生産性などほかの物価指標にしても前回会合よりインフレ期待を上向かせる内容との見解だった。しかし、企業サイドでは引き続きコスト負担を顧客や消費者に転嫁する傾向があり、また値下げに消極的だったとのレポートなどに基づき、インフレ見通しになお慎重な見方を維持したとしている。特に、コア部分で上昇圧力が強いことへの懸念があった模様だ。
Posted by 直 10/7/08 - 16:31



