2006年11月17日(金)
インフレを容認する寛容性はない、ダラス連銀総裁
[要人発言]
ダラス連銀のフィッシャー総裁は17日、フランクフルトで開かれた欧州銀行会議で発言、
ドルは第二次世界大戦後一貫して基軸通貨であり続けていたし、今後もそうだろうと
ドルに対する信頼性は揺るがないとの見通しを示した。
経済的なショックでドルが重要性を損なうことは考えられず、基軸通貨の座を
追われるような大事件は起こらないとした。
また中央銀行のインフレ対する姿勢はどのような状況でも疑われるべきではないと、
今後も引き続きインフレ抑制に重点を置く姿勢を示している。
前日の米CPIが予想を大きく下回ったことについては、CPIのトレンドが変わったと考えるのは
時期尚早とした上で、FEDはインフレについての目標を持っているわけではないが、
年2%以上というは非常に居心地が悪く、そのような水準を容認するほど寛容ではないという。
この会議では先にUAE中銀総裁が、将来各国の外貨準備において、ユーロがドルを
上回ると、中東のドル離れを示唆するような発言を行っており、これを直後に否定する
格好となっている。
フィッシャー総裁はFOMCの投票メンバーではなく、どちらかというとハト派的な見方の
発言をすることが多いが、本日はかなりインフレ警戒を喚起する内容となっている。
最近のFED高官による発言は、一貫してインフレに対する楽観論を諌める内容だ。
Posted by 松