2020年03月16日(月)
株式:大幅反落、FRBの緊急利下げも下支えとならず下げ幅を拡大
[場況]
ダウ工業平均:20,188.52↓2997.1
S&P500:2,386.13↓324.89
NASDAQ:6,904.59↓970.29
NY株式は大幅反落。COVID-19の感染拡大や世界的な景気下足に対する懸念が高まる一方となる中で投機的な売りが加速、最終的に10%を大きく超える下げとなった。ダウ平均は寄り付きから売り一色の展開、いきなり2000ポイントを超えるまでに値を崩した。売り一巡後は中盤にかけて買い戻しが集まったものの、流れを強気に変えるには至らず。昼前からは改めて売りに押し戻される展開、引けにかけてまとまった売りが出ると、日中安値を更新する形で取引を終了した。
セクター別では、金鉱株が上昇した以外、ほぼ全てのセクターが下落。銀行株や半導体、保険、エネルギーなどの下げがきつくなった。ダウ銘柄は、30銘柄全てが下落。一番下げが小さかったのがウィルグリーン(WBA)の2.40%、一方でボーイング(BA)は23.85%、トラベラーズ(TRV)は20.80%それぞれ下落。ホームデポ(HD)やインテル(INTC)、ユナイテッド・ヘルス(UNH)の下げもかなりきつくなった。
目先はこのまま弱気の流れが続くと予想する。FRBは前日の午後遅くに100bpの緊急利下げを発表したが、市場の反応は弱気方向、改めて大きく値を崩す展開となった。100bpの利下げ幅に関しては既に市場には織り込み済み、サプライズというわけではなかったが、17-18日に定例のFOMCを控えている中での発表は、かなり意外な内容だったということができるだろう。
今回の下落局面の最大の要因は、OVID-19の感染拡大やそれに伴う世界的な景気減速に懸念の高まりにある。朝方発表されたNY連銀指数はマイナス21.5と、2009年3月以来の水準に低下した。景気減速に対する影響はこれから本格的に出てくることになる。この先経済指標が悪化するのは避けられず、改めて売り圧力も強まってくるのではないか。FRBがほぼ全てのツールを使い渡してしまった今、市場の期待は大規模な財政支出に集まっている。しっかりとした経済対策を打ち出すなら、いずれ需要も回復してくることになるだろう。もっとも今のトランプ政権と民主党の関係は修復できないほどに悪化しており。法案がまとまるまでにはかなりの期間を要する可能性が高いと見られている。財政政策がなかなか成立しないという状況が続くなら、市場の不安も一段と高まり、新たな売りにつながっていくのではないか。
中長期的には、中国の生産活動が長期に渡って停止したことから、サプライ・チェーンの分断によって世界的に供給不足が生じ、コストプッシュ型のインフレ圧力が強まるとのシナリオに対しても、警戒感を緩めるべきではない。夏以降にそうした兆候が出てくる可能性は高く、FRBは追加緩和どころか、インフレ抑制のために利上げを打ち出さざるを得なくなることも考えられる。今年の夏以降、もう一段の大幅な下落局面が待ち受けていても、何ら不思議ではないと見ておいたほうがよい。
今日の材料
・ 1月対米証券投資は209.2億ドルの流入超、前月から縮小
・ 3月NY連銀指数はマイナス21.5に低下、11年ぶりの低水準
Posted by 松 3/16/20 - 17:24



